狭心症の治療

編集=権藤 将輝

狭心症の診断をする上で欠かせない心電図検査について解説した後、その後の治療についてお話しします。

心電図は、心筋の収縮(しゅうしゅく)と弛緩(しかん)により発せられる微小な電圧変化を身体表面でとらえて記録するものです。狭心症は、病状がなければ心電図に異常が出ません。

そのため、患者さんの状態によってではありますが、運動しながら心電図をとる方法を選択します。これは運動負荷試験(うんどうふかしけん)と呼ばれ、例えば自転車に乗りながら計測します。

また、発作前に運動があまり関係のない安静時狭心症の場合は、小型装置を身につけて計測するホルター心電図法と呼ばれる方法で、24時間の心電図をとって常態を見ます。日常生活の中では様々なことが起こり行動もいろいろですが、その時々の心電図の変化をみて診断します。

狭心症の治療を大きく分けると、1)薬物療法、2)カテーテル手術、3)バイパス手術の3つです。ここでは薬物療法についてのみお話しして、他は手術の項目で解説します。

狭心症といえばニトログリセリンが有名でしょう。硝酸薬(しょうさんやく)とも言いますが、冠動脈を拡張させる働きで発作を抑えます。発作時にすぐに効果が現れるので、患者さんは普段から持ち歩くように指導されますが、実は発作そのものを予防することはできません。

他に心筋の動きを抑えるために使われる薬に、交感神経のβ作用を遮断する薬であるβ遮断薬(べーたしゃだんやく)があります。特に労作性狭心症の発作予防に効果があります。

ただし、この薬には気管支を収縮する作用もあるため、気管支喘息(きかんしぜんそく)のある患者さんには使用できません。カルシウムに心筋や血管を収縮させる働きがあることから、その働きを抑えるカルシウム拮抗薬(きっこうやく)で心臓の働きをおさえて冠動脈を拡張させ、発作を予防します。特に冠攣縮性狭心症の予防に効果があります。

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この記事の監修者大西 勝也(おおにし かつや)

三重県津市の大西内科ハートクリニック院長。心不全治療において長年、専門医として、研究・治療に携わる。その豊富な知識と経験で、一人一人に合った治療法を患者と共に考え、信頼を得ている。 [詳細プロフィール]

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  1. 質問!狭心症の特効薬がニトログリセリンって書いてあるけど、それって爆発しないの?

    ペン知ルくん

  2. そんな危ない薬があるわけないでしょ!確かに爆薬の一種らしいけど、今は特効薬としても有名だったはずよ。そうですよね?

    ハルちゃん

  3. その通りじゃ!ちなみにダイナマイトの発明者はかの有名なノーベル。ダイナマイトが戦争に利用されたことで莫大な財産を築き「死の商人」と呼ばれておった。皮肉なことに、ニトログリセリンが狭心症の特効薬になると判明したのは後年になってからじゃ。もちろん、薬品としてのニトログリセリンは爆発することなどないぞ

    本ドウさん

  4. なんだー。じゃあ普通の薬と変わらないんだね

    ペン知ルくん

  5. まぁ、注意点としてはニトログリセリンは飲み込むだけでは効果はないんじゃ。即効性が求められる薬は舌下錠といって、舌の下に入れて溶けるのを待つんじゃ

    本ドウさん

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